ロープを結んだり、つないだりすることを結索(ロープワーク)といいます。
ロープワークは船を桟橋に係留したり、錨にロープを結びつけたりするなど船舶の運用には欠かすことができません。
ロープを結んだり、つないだりすることを結索(ロープワーク)といいます。
ロープワークは船を桟橋に係留したり、錨にロープを結びつけたりするなど船舶の運用には欠かすことができません。
ロープには、その種類によって、軽量である、伸びが大きい、すべりやすい、腐食に強い、水に浮きやすいなどの特色があります。
ロープの太さや強度、材質をよく確かめ、ロープの種類による特色をよく理解して正しく使用しましょう。
小型船舶でよく用いられるロープは大別すると2種類に分かれます。ロープの種類は沢山あるので、それぞれ2つずつ紹介します。
柔軟性があり、水に浮かびやすく使用範囲が広い。ただし、濡れると縮むので、取り扱い難くなる。
マニラロープの代用品として作られたロープ。強度はマニラロープに劣る。
柔軟で扱いやすい。強度もある。やや摩擦に弱い。
強度が大きい。柔軟で扱いやすい。伸びがやや大きい。
ロープは、その強度を保つために適切な取扱いと管理が必要です。使用後は真水で洗い、定期的に損傷具合を調べて、必要があれば補修や交換をして下さい。
ロープがよじれた異常な状態をキンクといいます。
キンクした個所は極端に強度が落ちるので、交換しましょう。
ロープが桟橋などと擦れあって、傷ついたり、切れやすくなってしまいます。
擦れる個所には、ウエス(古布)、ビニールホースなどを当ててロープを保護しましょう。
もつれたまま使用すると、係留するときや投錨するときなどにスムーズなロープの繰り出しができず、場合によっては危険です。きちんとコイルしておきましょう。
まずは、ロープワープを行うときの一般的な注意事項を説明します。
結び終わったロープの先端はある程度出しておくようにしましょう。あまり短いと先端が抜けて、結びが解けることがあります。ただし、長すぎるのも体裁がよくありません。(ロープの直径の約10倍が目安です。例えば、10mmのロープで約10cmです。)
結びが終了したら、十分にロープを引き締めておきましょう。正しい方法で行っても、緩んでいると解けてしまうことがあります。
それでは、小型船舶の運用上よく使用する代表的なものを紹介します。
ロープの端を、桟橋のビットや杭に縛り付けて船を係留するときなどに用います。手元で二重の輪を作り、杭などにはめる方法と、ロープを巻きつける方法があります。
結びが簡単で、なかなかほどけず、しかも解くときには簡単にほどけるという利点があります。
もやい結びを行っている最中に、できた輪の中に手や指を入れてしまうと、風や波の影響によってロープが急に強く引っ張られたときに、怪我をするおそれがあるので注意して下さい。
錨にロープを結びつけるときに用います。ロープに大きな張力が加わっても結び目が固く締まらず、しかも解きやすいという特徴があります。ロープの端は細い紐で止めておくか、もやい結びで結んでおきましょう。
クリートにロープを止めるときに用います。最後にロープを反転する方向に注意しましょう。
太さや材質の異なる二本のロープを、つなぎ合わせる場合に用います。
一重つなぎでは解けるおそればある場合は、二重つなぎをして下さい。
同じ太さのロープを互いに結び合わせるときに用いますが、力がかかると解けなくなるおそれがあります。互いに太さや材質が違うロープをつなぐのには不向きです。
この結びは、結び目も大きく、固く締まっても解きやすいので、滑車からロープがすり抜けるのを防ぐのに使用したりします。
ロープの端を一時的に結びつけるときに使用します。単体で使われることはなく、他の結びと併用して使うのが一般的です。ひと結びだけでは、すぐに解けてしまうという欠点があります。ふた結びは、ひと結びを2回続けて行ったものです。
ロープを切断したときには、切り口をそのままにしておくと、端が解けてバラバラになってしまうので、末端を処理しておきましょう。方法としては、編み込んだり、細い紐で縛ったり、ビニールテープを巻いたり、ライターなどで焼き固めたりするなどといったものがあります。