1. 試験の内容
試験は、身体検査・学科試験・実技試験を行います。
通常は、1日で全ての試験を行います。ただし、実技試験を別日に行うなどの試験パターンもあります。
※ 身体検査に合格しないと、学科試験及び実技試験を受験することは出来ません。
①身体検査
身体検査は、視力、色覚、聴力、疾病及び身体機能の障害の有無について、必要な身体検査基準を満たしているかを検査します。
ただし、試験申請時に医師記入の「所定の様式の小型船舶操縦士身体検査証明書」を提出した場合、検査当日は視認等による簡易な検査のみを行います。
注:当日の検査結果または身体検査証明書の記載内容が必要な身体検査基準を満たさないと認められる場合は、疾病や障害の程度に応じて別途専門医等の診断書が必要になることがあります。(詳しくはJMRAの窓口にお問合わせください。)
身体検査合格基準
身体検査の合格基準は、次のとおりです。
検査項目 | 基準 |
---|---|
視力 | 両眼とも0.5以上(矯正可)。一眼の視力が0.5未満の場合は、他眼の視力が0.5以上であり、かつ、視野が左右150度以上であること。 |
色覚 | 夜間において船舶の灯火の色を識別できること。(灯火の色が識別できない場合は、日出から日没までの間において航路標識の彩色を識別できれば、航行する時間帯が限定された免許が取得できます。) |
聴力 | 5m以上の距離で話声語(普通の大きさの声音)の弁別ができること。(補聴器可) |
疾病及び身体 機能の障害 |
軽症で小型船舶操縦者の業務に支障をきたさないと認められること。 |
身体検査の省略
身体検査に合格し、合格日から1年以内に再受験申請(進級時等含む)する場合は、身体検査が省略となり、身体検査手数料は必要ありません。
②学科試験
試験問題は「小型船舶の航行の安全に関する教則」の範囲から出題されます。
なお、一級・二級・特殊の出題形式は四肢択一式、二級(湖川)の出題形式は正誤式です。
試験科目及び問題数
試験科目 | 問題数 | 試験種別及び出題科目 | |||
---|---|---|---|---|---|
一級 (※64問) | 二級 (※50問) | 二級(湖川) (※30問) | 特殊 (※40問) | ||
小型船舶操縦者の心得および遵守事項(一般) | 12 | ○ | ○ | ○ | |
交通の方法(一般) | 14 | ○ | ○ | ||
運航(一般) | 24 | ○ | ○ | ||
上級運航 I | 8 | ○ | |||
上級運航 II | 6 | ○ | |||
交通の方法(特殊) | 10 | ○ | |||
運航(特殊) | 18 | ○ | |||
小型船舶操縦者の心得および遵守事項(湖川) | 10 | ○ | |||
交通の方法(湖川) | 8 | ○ | |||
運航(湖川) | 12 | ○ |
合格基準
各試験種別とも、科目ごとに半分以上の正解、かつ各科目合計問題数の65パーセント以上の正解で合格となります。
- ※各科目合計問題数の65パーセント以上とは、端数を切り上げた整数値です。二級試験は33問、二級(湖川)試験は20問、特殊試験は26問以上の正解が必要となります。
- ※一級試験の各科目合計は、一般科目と上級科目のそれぞれについて行います。一般科目は33問以上、上級科目は10問以上の正解が必要で、そのどちらも満たして合格となります。
上級運航 I について
上級運航 I を受験する方は、三角定規、ディバイダ、製図用コンパスをご用意ください。
※試験会場での貸し出しはありません。
学科試験の省略
学科試験に合格し、合格日から2年以内に同じ資格を再受験する場合は、学科試験が省略となり、学科試験手数料は必要ありません。
再受験の具体例は、身体検査・学科試験は合格し、実技試験を欠席または不合格となった場合の実技再受験です。
③実技試験
実際に船を使用し、操船技術等の試験を行います。
試験船及び試験時間
実技試験に使用する船の基準、及びおおよその試験時間は、次のとおりです。
試験の種別 | 試験船の基準 | 試験時間 |
---|---|---|
一級 二級 |
総トン数5トン未満、長さ4メートル以上9メートル未満の滑走型船 | 約1時間15分 |
二級(湖川) | 総トン数5トン未満、長さ3メートル以上9メートル未満で、推進機関の出力が15kW未満の船外機船 | 約30分 |
特殊 | 定員3名の水上オートバイ | 約20分 |
実技試験の例
実技試験は、おおむね次のとおり行います。
- 一級・二級
- 二級(湖川)
- 特殊
※上記の図はともに試験の一例です。水面や乗船人数等の状況により、出題順が異なります。
実技試験の省略
実技試験に合格し、合格日から2年以内に同じ資格を再受験する場合は、実技試験が省略となり、実技試験手数料は必要ありません。
再受験の具体例は、身体検査・実技試験は合格し、学科試験を欠席または不合格となった場合の学科再受験です。
※一級または二級の実技試験に合格し、合格日から2年以内に一級もしくは二級の再受験をする場合は、違う級であっても、実技試験は省略となります。